あなたのプライバシーを守るためのVPNの続きです。
先の記事で説明したように、本来のVPN(Virtual Private Network〜仮想専用線)の意味としては、リモートワークなどで、自宅とオフィスを安全につなぐという意味あいでした。
それに伴う便利な使い方として、危険なネット接続を安全にし、自分の位置などを知られないという効用がありました。しかし、一般の方が使う場合は、後者が圧倒的です。そのために後者を目的とするサービスがあります。
これもまた多くの日本人は知らないのですが、プライバシーに敏感な海外ではそこそこ人気のあるサービスのようです。その証拠に、この手のサービスがあまたあるのです。
誰でもできる簡単なVPNサービス利用
既に記事を書いているので、これについてはVPNを使って監視者の目を欺くをご覧ください。
少々高度なVPN利用
あまり一般向けでは無い、高度なVPN利用方法としては、本来の意味のVPNネットワークを構築してしまうことです。例えば、次のような状況を考えてみます。
- あるグループのメンバーが複数おり、このグループで借りているレンタルサーバもある
- メンバー間の相互アクセス、あるいはサーバへのアクセスをVPNで安全に接続する
- このサーバをVPNの「出口」とし、一般のネットへのアクセスはすべてこの出口から行う
この目的のために無料で使えるのがTailscaleというサービスです。本来は有料サービスなのですが、小規模の目的であれば無料で利用できます。
これを使って上に述べたように相互のVPN接続を行い、レンタルサーバを「出口」とし、一般のネット接続は、常にそこを経由して行うことができます。
さらに、Tailscaleの完全無料のオープンソース版が、Headscaleというものです。実際に本法人ではこのシステムを使ってVPNを構築し、ネットへの出口をレンタルサーバとしています。
これらについての技術資料は、VPNまとめにあります。