アプリを使わせたがる理由
Facebook、Instagram、Twitter、Google Mapなど、パソコン上では普通にブラウザで動作するのに、スマフォでは、やたらと「アプリを使いませんか?」と持ちかけてくる「サービス」が多いことにお気づきでしょうか?
もちろん、「アプリならもっと素晴らしいことができる」というわけでも無いのです。彼らの都合でアプリを使わせたいだけなのです。
ブラウザ上のサービスであれば、ブラウザはウェブサイトに勝手なことをさせません。ブラウザの中に閉じ込められている限り、これらの「サービス」が好き勝手はできないのです。例えば、カメラやマイクを勝手に使わせることはありませんし、そもそもブラウザ自体にそれらを使う許可が与えられていなければ、どうやっても使えません。
これに対して、アプリであれば、ユーザはうっかり権限を与えてしまい、アプリ側はその権限をずっと使い続けることができるのです。ユーザは、権限のことなど気にもしないからです。
ブラウザで使えるサービスはアプリを削除しましょう
ごく普通にブラウザで使えるサービスについては、アプリは不要です。アプリは削除しましょう。
また、ブラウザで閲覧しているときに、レストランの地図を見ようとすると「アプリを入れろ」などと言ってくる「レストランガイド」サイトなども使うのはやめましょう。
とにかく彼らはアプリを入れさせたがるのです。ブラウザの場合と機能的にはほぼ変わりがありませんし、スマフォの記憶領域が無駄になるだけで、一切何のメリットもありません。得になるのは、「サービス提供側」のみです。
アプリの権限を取り下げる
アプリを使うことにしても、その権限には十分注意してください。以下ではSignalというアプリについて、権限を縮小するやり方を説明します。ここでは、既に与えられている「カメラを使う」権限を削除します。
まず、設定の「アプリ」を開きます。
Signalがあれば、それを。なければ、アプリをすべて表示して探します。
アプリ情報に権限があります。
カメラをタップします。
カメラを一切使わせないようにします。
なお、Sensorsという権限は、動きや向きなどを検出する機能なのですが、Signalはメッセンジャーアプリのため、これも不要です。しかし、この権限が無いと正しく動作しないアプリもあるそうです。
※これは、Androidにおいて伝統的にアプリ側に与えられていた権限で、古いアプリではこの権限が無いと正しく動作しないかもしれません。おそらくですが、現在のアプリではこの権限を削除してしまっても構わないと思われます。
アプリの権限の意味
権限の設定は、権限の種類によって異なります。
ネットワーク権限が許可・許可しないのみの選択に対して、マイクの権限は、三つあります。マイクに関しては「常に許可する」選択肢はありません。「アプリの使用中のみ許可」というのは、このアプリが動作していて画面が表示されている時のみです。たとえ動作していても、画面が見えていない(バックグラウンド実行)の時には許可されません。
つまり、このSignalというメッセンジャー+通話アプリは、その画面が表示されていないときは、音を拾うことはできないわけです。
参考:How to detect “Allow only while using the app” permission when user give location permission
また、次のような設定もあります。
これは地図アプリなので、位置情報が必要なのですが、「正確な位置情報を使用」の場合には、GPSデータを使った位置を返しますが、OFFの場合は、携帯タワーやWifiなどから得られる「だいたいの位置」をアプリ側に返します。
参考:What’s the difference between precise and approximate location in Android 12?