microGの設定について

microGの役割

カスタムROMとは何か?で説明しましたが、あらゆるカスタムROMは、

  • Googleのコードを排除しているため、Googleの監視を逃れることができる。その一方で、
  • Googleのコードを排除しているため、それに依存し、必要とするアプリが一切動作しなくなる。

という問題があります。

この解決方法としては、GrapheneOSのSandboxed Google Play方式か、microGの方式があります。ここでは、GrapheneOS以外のカスタムROMに用いられるmicroGの設定について述べますが、おそらくはこちらで設定した状態で大丈夫かと思われます。

microGの設定

microGの設定は、設定>システム>microGにあります。

セルフチェック

この項目は単に、microGの動作環境について表示するだけです。設定することはできません。

アカウント

「Googleアカウントを追加」とありますが、これは決してやってはいけません。microGの機能として提供されているだけで、実際に使うような人はいないでしょう。

Googleデバイス登録

多くのアプリが必要とするGoogleの「通知」機能を利用するために、これはONのままにしてください。Google側にデバイスIDが通知されますが、これはmicroGが生成したものです。もし通知が一切必要無いという場合には、OFFにしてしまって構いません。

Cloud Messaging

実際の通知対象となるアプリのリストです。アプリからの通知がうるさい場合には、個別のアプリを無効にしてください。

Google SafetyNet

ONにしておいても、必ず失敗します。例えば、ファーウェイのスマフォでは、メーカー出荷時の状態でもGoogleのコードが無いので失敗するそうです。カスタムROMでは、おおよそ必ず失敗します。必要がないので、これはOFFにしてあります。

これは、例えば銀行アプリなどによって利用され、デバイスの真正性をチェックするものです。しかし、あまりに厳しいために、この機能を使うアプリは減ってきています。また、アプリを使わずとも、ブラウザで銀行を利用することはできるでしょう。ONにしておいても大して意味の無い機能です。

Location Modules

Mozilla Location ServiceNominatimが登録されています。これらはいずれも、Google以外のオープンな方法でスマフォの現在位置を取得し、周辺地図を取得するものです。このままにしておきます。

重要な点としては、現在位置の取得が問題なのではなく、それを誰に送信してしまうかが問題です。カスタムROM自体がどこかに勝手に送信することは無いので、後は、「どのアプリが現在位置を取得できるか」というアプリの位置情報取得許可に関わってきます。

Exposure Notifications

これはコンタクトトレーシングを実現する追加APIです。「Tap to add support for Exposure Notifications」との記述の場合は、APIがありませんので放置してください。

Offとある場合は、APIが有効になっています。この時コンタクトトレーシング用アプリをインストールすると、トレーシングがされてしまいます。アプリをアンインストールするか、この機能をOFFしてください。

※コンタクトトレーシングはプライバシーの侵害です。

microGについての詳細説明

より詳しく知りたい方は、資料集:カスタムROM全般についての「脱GoogleスマフォのmicroG、その機能と安全性」をご覧ください。