GrapheneOSとは?
スマフォ用のいわゆる「カスタムROM」の一つです。「最初からスマフォに入っているメーカー製の基本ソフト(OS)を置き換えてしまって監視の無いスマフォにしてしまうもの」が、カスタムROMであるという解釈で構いません。海外の様々なグループが様々な種類のカスタムROMを作成しています。
その一つであるGrapheheOSが対応するスマフォの機械としては、現状ではGoogle Pixelのみになります。このPixelという機械に最初から入っている監視付きのGoogle製のAndroidOSを除去し、代わりにGrapheneOSをインストールすることにより、監視の無いスマフォを作ることができます。
GrapheneOSは、数あるカスタムROMの中でも、最もセキュリティの高いものです。Pixel + GrapheneOSや、他のスマフォ+他のカスタムROMの組み合わせを、我々はノーシープフォンと総称しています。
IT専門家が一切何の声もあげない日本とは異なり、海外ではGoogle/Appleによる監視の危険性を認識する方が多いのです。それらの有志の方々が、GrapheneOSをはじめとする「カスタムROM」を制作しています。市販のAndroid機のOSをカスタムROMで置き換えてしまえば、監視の無いスマートフォンを作ることができます。
GrapheneOSの実績は?
ドイツ企業のNitroKeyは二年近く前にNitroPhoneという名称で、Google Pixel + GrapheneOSのスマフォを販売開始しています。
- 2022/1/6記事:「世界で最も安全なAndroidスマートフォン」をうたうプライバシー重視のスマホ「NitroPhone 2/Pro」が登場
- 2023/2/10記事:NitroPhone3】世界一安全なAndroidスマホを中学生が使ってみた! – ActiveTK’s Note
- NitroPhoneウェブサイト:NitroPhone – Most Secure Android on the Planet
※ノーシープフォンの一つは、基本的には、NitroPhoneと同じくGoogle Pixel + GrapheneOSの構成ですが、他機種 + 他カスタムROMの組み合わせも提供しています。
Google Pixel + GrapheneOSという最高度のセキュリティを持つスマートフォンを商業的に販売しているのは、ドイツNitroKey社など、海外のいくつかの販売サイトです。日本では、現在のところ当法人のみの販売です。
GrapheneOSの操作は難しいの?
Google Pixel + GrapheneOSを何も考えないで使った場合、ごく普通のAndroid機と変わりません。ですから、操作の難しさはそれらのAndroid機とほぼ変わることはありません(すべてのアプリの動作は保証できません)。
この場合でも、通常のAndroidで受けるような監視は大幅に削減され、少なくとも24時間監視されるようなことはありません。しかし一方で、さらに、徹底的に監視を避ける使い方もあります。
詳細は、ノーシープフォンの操作は難しいのか?をどうぞ。
GrapheneOSを含むノーシープフォンは、Androidの仲間の一つです。普通のAndroidとして使える一方で、普通のAndroidが受ける24時間の監視は避けられます。しかし、その上さらに徹底的に監視を避けるためには、その原理と操作の理解が必要になります。
当法人のサービスすること
当法人では、Google PixelをGrapheneOSに入れ替えます。また、基本的な操作のガイドをリリースノートとして提供し、日々の疑問に答えるためのQ&A掲示板を提供します。
リリースノートでは、一般には公開していない詳細説明を記載しています。GrapheneOSの入手だけで、自動的に全プライバシーが守られるわけではありません。アプリインストール、アプリそのもの、設定、日常での注意事項など様々な分野に注意が必要です。また、Q&Aで得られたフィードバックをもとに、日々改善しています。
カスタムROM全般に言えることですが、入れ替え作業では「文鎮化」の危険が伴います。文鎮化とは、まともに動作せず、文鎮にするしかない状態のことを指します。当法人が、このリスクを請負い、完全に動作する形のスマフォを提供します(インストール終了後の通常使用では、この危険はありません)。
ノーシープフォンのできるまでをご参照ください。
※自身や知人に知識があり、「自分でできそう」という方には、GrapheneOS解説をご覧ください。ただし、当然ですが、この情報は自己責任でお使いください。
当法人では、カスタムROMをAndroid機にインストールして監視の無いスマフォを作るサービスのほか、インストールの具体的な方法も公開しており、腕のある方はご自身で可能です。しかし、当法人から購入いただいた場合には、さらにその後の「徹底的に監視を避ける」説明書及び疑問に答えるQ&A掲示板を提供しています。
Google Pixelの選択
現在のGrapheneOSは、Google Pixelシリーズのみの対応です。
もちろん、お手持ちのGoogle Pixelがあれば、それにインストールすることもできます(以下の表に無い古いPixelの場合はご相談ください)。
機器まで購入される場合の、現時点(2023/6)での一番人気は、6aです。この機種が最も安価で、サポート期間も長いからです。ただし、画面サイズは他機種と比べて若干小さめになります。
※以下の情報は若干古くなっています。現在はPixel 9シリーズが販売されており、GrapheneOSもサポートされています。
機器 | 画面サイズ | サポート期限 | 新品価格 | 中古Bランク | GrapheneOS |
---|---|---|---|---|---|
Google Pixel 8 Pro | 6.7 | 2030/10 | 129,800 | — | ○ |
Google Pixel 8 | 6.2 | 2030/10 | 100,480 | — | ○ |
Google Pixel Fold | 5.8/7.6 | 2028/6 | 253,000 | 189,800 | ○ |
Google Pixel Tablet(注) | 10.95 | 2028/6 | 73,800(128GB) 92,800(256GB) |
59,800(128GB) | ○ |
Google Pixel 7 Pro | 6.7 | 2027/10 | 105,000 | 92,800 | ○ |
Google Pixel 7a | 6.1 | 2028/05 | 62,700 | 53,000 | ○ |
Google Pixel 7 | 6.3 | 2027/10 | 68,597 | 62,800 | ○ |
Google Pixel 6a | 6.14 | 2027/07 | 43,000 | 34,800 | ○ |
Google Pixel 6 Pro | 6.7 | 2026/10 | 80,500 | 60,000 | ○ |
Google Pixel 6 | 6.4 | 2026/10 | 54,000 | 45,800 | ○ |
Google Pixel 5a | 6.34 | 2024/08 | — | 27,800 | ○ |
Google Pixel 5 | 6 | 2023/10 | — | 32,800 | ○ |
Google Pixel 4a 5G | 6.2 | 2023/11 | — | 24,800 | ○ |
Google Pixel 4a | 5.8 | 2023/08 | — | 24,800 | ○ |
Google Pixel 4 | 5.7 | 2022/10 | — | 25,800 | ○(EX) |
Google Pixel 4 XL | 6.3 | 2022/10 | — | — | ○(EX) |
価格はおおよその目安です。時期や色等の人気度によって大幅に異なることがあります。新品価格はkakaku.com調べの最低価格で、中古価格はiosys調べです(2023/4)。中古Bランクは、おおよそ「わからない程度のわずかな傷、箱無し・付属品無し」程度のものです。
- Pixel Tabletについて:SIMスロットとGPSはありません。したがって、スマフォ代わりに使うことはできません。「家庭」での使用を想定した製品です。別売専用充電スピーカーホルダーは、充電器及びスピーカーとして使えますが、スマートディスプレイ機能(音声ガイダンス)は、GrapheneOSでは利用不可です。
- ○(EX)の記号:4, 4XLについては、本来は期限切れですが、延長サポートを行っているとの意味です。
- サポート期限切れであっても、Google製のファームウェア等に致命的なセキュリティバグなどがなければそのまま使うことができますが、Google/GrapheneOSからのアップデートはありません。
- 機器本体の保証期間は、新品は一年間、中古は販売店のもの(三ヶ月程度)に準じます。
- ソフトウェアに関する保証は一切できません。GrapheneOS自体の動作についても当法人は保証できず、必ずしも必要なアプリが動作するとは限らないことにご注意ください。
※サポート期限参考:endoflife.date、Pixel Tablet技術仕様
※GrapheneOS対応状況:Releases
各Pixelについて
- 各「a」の記号は、affordableの略で、廉価版、「お求めやすい」価格のものです。
- Pixel 6以降は、イヤフォンジャックがありません。ミニプラグのイヤフォンを使う場合は、変換アダプタが必要です。この件については、資料集:Pixel6以降でマイク付きイヤフォンを使う方法をご覧ください。
- サイズには十分注意してください。同じPixelでも大きくサイズが異なっています。
- Pixelの画面サイズ比較(yourphones)、iPhoneの画面サイズ(参考情報)
SIMカードとeSIMについて
携帯電話会社を自由に選択するためには、当然ですが、SIMフリーのスマフォが必要です。2021年10月1日以降はSIMロックが廃止されているので、それ以降のスマフォについては、au等が販売している「キャリア版」と言われるものであっても、SIMロックはかかっていません。それ以前のものには注意してください。
通常は、ナノSIMカードをスマフォに挿入することになりますが、その他にeSIMという物理的なカード無しでスマフォ本体に電子的にSIM情報を登録できる場合があります(機種によります)。
このeSIMのスマフォへの登録時には、一時的にですが、Google機能のインストールが必要になり、さらにスマフォのIMEI等の固有番号がGoogle側に知られてしまうことにご注意ください。登録が終了したら、アンインストールもできますし、そのままであっても固有番号の取得はeSIMの登録時のみのようです(購入後のリリースノートで説明しています)。
デュアルSIM(一つのスマフォに二つの携帯電話契約)が不要であれば、ナノSIMカードの利用をおすすめします。
充電器とケーブルについて
例えば、Pixel 6aの場合、新品であっても充電器は付属しません。TYPE-Cケーブルのみです。中古では、ケーブルも無い場合があります。
いずれにせよ、お手持ちの充電器を使うか、あるいは昨今はコンビニや100円ショップでも充電器を販売しているケースがあります。もちろん、「急速充電」を行うには、それなりの物が必要になるでしょう。
サービス料金
サービス料金としては、以下になります。収益は、今後の当法人の活動費に割り当てられます。
- GrapheneOSインストール、リリースノート提供、Q&A掲示板アカウント提供:20,000円(価格改定しました)
- 二台目からは、15,000円に割引
- 他OS(GrapheneOS以外のOS)インストール、リリースノート提供、Q&A掲示板アカウント提供:30,000円
- 二台目からは、25,000円に割引
※価格は予告なく変更することがあります。また、現在は注文のつど他社への機器発注を行っていますが、近い将来は在庫を持って販売する予定です。この場合、価格は大きく変更することになります。